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スペクトル解析

複数の周波数データを組み合わせることでスペクトルを求めることができる。 求まる量は$\alpha$で定義は

\begin{displaymath}
F_{\nu} \propto {\nu}^{\alpha}
\end{displaymath}

である。実際は$\alpha$は全周波数帯にわたって一価ではなく、 マイクロ波帯のスペクトルは次のような関数でだいたいフィッテングできる。
\begin{displaymath}
F_{\nu} = \widehat{F_{\nu}}
\left(\frac{\nu}{\widehat{\nu}}\...
...tn}}
& \mbox{for $\nu \gg \widehat{\nu}$}
\end{array}\right.
\end{displaymath} (1)

ここでフィッテングのパラメータは、 $\widehat{\nu}$はターンオーバー周波数・ $\widehat{F_{\nu}}$はターンオーバー放射束密度・ $\alpha_{\rm tk}$は光学的に厚い側(低周波数側)のべき指数・ $\alpha_{\rm tn}$は光学的に薄い側(高周波数側)のべき指数で の4変数である。 実際のフィッテングは以下のようにおこなう。
IDL> day='2000-4-8'
IDL> norp_rd_dat,day,mvd,tim,fi,fv,freq $<$CR$>$
IDL> norp_rd_avg,day,timavg,fiavg,fvavg $<$CR$>$
IDL> for m=0,6 do fi(m,*)=fi(m,*)-fiavg(m) $<$CR$>$
IDL> norp_alpha,freq,fi,mvd,mvdfit,alpha_tk,alpha_tn,freqpk,fluxpk $<$CR$>$
フレア前静穏状態の放射束密度(一日の平均値)を 読み込んだデータから差し引いてフレア成分だけをとりだし、 それをnorp_alphaにわたす。 mvdfitは得られたフィッティングが有効な場合1が無効な場合 (たとえば信号が弱いなどの理由で)についてはゼロがはいっている。


注意: 通常はこのような単純な手順ではフィッティングできない。 実際は(1)積分時間を長めにとってS/Nを良くする、(2)上記の関数から 明らかにはずれた点をフィッティングからはずす(理由: 低周波数は放射メカニズムが異なる、高周波数はS/Nが良くない) などの手続が必要である。手順は節 3.8.3を参照のこと。



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