放出されるフィラメントの加熱
太陽表面でときおり観測される大規模な低温プラズマ放出現象は
たいてい長細い構造をもっているので「フィラメント放出」と呼ばれています。
(ほかにもジェット状にとぶものや、爆発的でなんだかわからないものもあります。)
ここで示したイベントでは、太陽面真ん中あたりにあったフィラメントが
突然飛び出します。その際に、太陽表面の明るい領域の上空をちょうど
通ったためにその陰が横切るのがみえたのです。
フィラメントの部分だけに着目してみると、放出前よりもだんだん明るくなっていくことが
詳しい調査でわかりました。これは、放出の際にフィラメントを構成する
プラズマが加熱していることを示しています。
図 フィラメント放出現象(1994年2月20日 Hanaoka & Shinkawa 1999より)。