画像合成プログラムは、Hanaoka・Koshix・Fujikiがある。それぞれ のプログラムが対応するデータについては表2を 参照のこと。また詳細については第5節参照。
注意! 画像合成プログラムはすべてFortran77(一部90)で 書かれている。この節で説明するIDLプロシジャは、 これらの実行形式バイナリへの入力ファイルを生成したあとに コマンドを外部呼び出ししている。このソフトウェアパッケージには Sun/Sparc・NEC/SX・NEC/EWSの各計算機用のコンパイル済み 実行形式バイナリが含まれているので これらの計算機上では実行する ことができる。これ以外の計算機での使用には各自でのコンパイルが 必要になる(商用数値計算ライブラリの購入が別途必要。第5節参照)。
(1) 基本 -- 等時間間隔で
例えば、UT 1997年4月20日の1時30分から
3時30分まで600秒おきの
17GHzの画像を作る場合は
IDL> st_time='1997-04-20 1:30:00' CR
IDL> ed_time='1997-04-20 3:30:00' CR
IDL> interval=600 CR
IDL> norh_synth,st_time,ed_time,interval CR
こうするとローカルマシンでプログラムが走る。
リモートマシンで走らせるには
IDL>
norh_synth,st_time,ed_time,interval,host='sx' CR
またNQS7ジョブとして投入するには
IDL>
norh_synth,st_time,ed_time,interval,host='sx',queue='B' CR
こうするとキュージョブクラス'B'で
画像合成プログラムが走る。
(2) 任意時刻
フレアなど興味ある現象がおこったときなどに
任意時刻・時間間隔の画像を描く場合がある。
例えば、UT 1997年4月20日の1時30分・1時40分と4月21日の2時00分の
17GHzの画像を作る場合は
IDL>
time=['1997-04-20 1:30:00','1997-04-20 1:40:00',' 1997-4-21 2:00:00']
CR
IDL>
norh_synth,time CR
(3) 34GHz
34GHzの画像合成をするには
IDL> norh_synth,time,freq=34 CR
とする8。
(4) イベントモード
イベントモード(50/100msec積分)の画像合成をするには
IDL> norh_synth,time,/event CR
とする。
(5) KoshixやFujikiを使う
画像合成プログラムはデフォルトではHanaokaである。KoshixやFujiki
9を使うには
IDL> norh_synth,time,prog='koshix' CR
とする。
(6) 部分像を合成する
部分像を合成するには、視野中心の太陽面中心からのずれ(x,y)と 視野(必ず正方形)とを指定する。 ずれは、 [1] 1秒角 または [2]ピクセルを 単位とする二通りの指定方法がある。 ピクセルサイズについては表2を参照のこと。 視野はピクセル単位で与える。 プログラムごとに許容する視野があるので表2を参照のこと。
視野中心へ太陽中心から(-431,54)秒角
ずれた視野(256256)ピクセルの画像をつくるには
IDL> norh_synth,time,cenfnl=[-431,54],size=256 CR
視野中心へ太陽中心から(100,-20)ピクセル
ずれた視野(128128)ピクセルの画像をつくるには
IDL> norh_synth,time,cenunit='pixel',cenfnl=[100,-20],size=128 CR
(7) 指定した正確な時刻の画像を合成したいとき
デフォルトではinfoデータベース(付録A.6節)によって
時刻とフレーム番号との対応を取得する。
しかしこの方法では指定したものに対して1秒程度
ずれた時刻の画像を合成してしまうことがある。
これを100ミリ秒精度で
おこなうにはtsxデータベース(付録A.8)を使う
10。
その方法は
IDL> norh_synth,st_time,ed_time,interval,/usetsx CR