フレア非熱放射の超高速伝播
太陽表面での爆発現象フレアの際には、電子が非常に高速(ほとんど 光速近くまで)に加速されることがわかっています。観測的には、 さまざまな状況証拠があるのですが、これまでにその様子を 画像で捕らえることは非常に困難でまだ一例もありませんでした。 しかし野辺山電波ヘリオグラフは、それについに成功したのです。 高い空間分解能と高い時間分解能とを同時にそなえた装置だったからこそ うまくいったのです。図1は、その超高速伝播現象がとらえられたフレアです。 長細い構造は磁気ループです。
ムービー
をみると、左下から右上に向かって明るい部分が伝播していくのがわかると おもいます。太陽表面上でこのループは長さおよそ20万kmもあり、この伝播 現象ははしからはしまで伝わるのに約2秒間しかかかりません。つまり 10万km/secものスピードでこれは光の速度の3分の1にあたります。
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電波ヘリオグラフで「超高速伝播現象」が観測されたフレア (1999年8月28日 Yokoyama et al. 2002より)。(左) 17GHz画像 (中) 34GHz画像 (右) スペクトル画像。
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