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: 光学的に薄い熱制動放射 (試験公開) : データ解析 : 部分領域の光度曲線・円偏波率・スペクトル変動曲線   目次


光学的に薄い非熱ジャイロシンクロトロン放射 (試験公開)

注意:改良についてのコメント歓迎。

放射領域物理量から放射を求めることができる。
Dulk (1985) の方法とRamaty (1969)の方法とが用意されている。 ここでは電子の分布関数が以下のようなものであると 仮定している。

\begin{displaymath}
{{d NV(E)} \over {d E}} = K \left({{E}\over{E_{0}}}\right)^{-\delta}。
\end{displaymath}

$E$は電子のエネルギー(keV)・$NV(E)$はエネルギー$E$以上の電子数(particles)。 この分布はパラメータ$\delta$$E_{0}$$K$とによって記述されるが、$K$のかわりに $NV(E_0)=K/(\delta -1)/E_0^{\delta-1}$を与える方が物理的な意味が明確になるので そちらを実際は用いる。以下のプロシジャではDulk (1985)にならい、 $E_0 = 10\ {\rm keV}$で固定している。

(a) 物理量から放射を求める

放射領域の、電子分布べき指数$\delta$・磁場強度(G) ・視線と磁場とのなす角度(度)、さらに (エネルギー10keV以上の)非熱電子数(個)を 入力すると、放射束密度(SFU)・円偏波率が以下のように得られる。 Dulk (1985)の方法では
IDL> dulk_gysy,delta,bb,theta,nv,freq,fi,rc $<$CR$>$
注意:知りたい周波数 freq(GHz)も与えること。 さらに放射源の大きさ(立体角であたえる。単位はsterad)をあたえると 光学的厚さが求まる。
IDL> dulk_gysy,delta,bb,theta,nv,freq,fi,rc,omega,tau $<$CR$>$
同様にRamaty (1969)の方法では
IDL> ramaty_gysy,delta,bb,theta,nv,freq,fi,rc $<$CR$>$
IDL> ramaty_gysy,delta,bb,theta,nv,freq,fi,rc,omega,tau $<$CR$>$
注意:周波数 freq(GHz)は自動的に生成・出力される。


(b) 放射から物理量を求める

Dulk (1985) の近似モデルにもとづいて、放射から放射領域物理量 を求めることができる。
2周波数(17と34GHz)分の放射束密度の強度(I成分)からは 電子分布べき指数がただちに求められる。
IDL> norh_alpha,indexa,fi17,indexz,fi34 ,indexal,alpha,mvda $<$CR$>$
IDL> norh_alpha2delta,alpha,delta $<$CR$>$
電波ヘリオグラフではこれに加えて17GHzの円偏波(V成分)のデータがあるのでこれを 用いて物理量を得ることができる。ただし、得るべき物理量3つ (磁場強度・視線と磁場とのなす角度・非熱電子数)のうちどれかひとつを 仮定しなければならない。
IDL> norh_gysy_inv,fi17,fi34,delta,fv17,thetain,bb,nv,/assumetheta $<$CR$>$
IDL> norh_gysy_inv,fi17,fi34,delta,fv17,bbin,nv,theta,/assumebb $<$CR$>$
IDL> norh_gysy_inv,fi17,fi34,delta,fv17,nvin,theta,bb,/assumenv $<$CR$>$
さらに放射源の大きさ(立体角であたえる。単位はsterad)をあたえると 光学的厚さが求まる。
IDL> norh_gysy_inv,fi17,fi34,delta,fv17,thetain,bb,nv,/assumetheta ,omega,tau $<$CR$>$
IDL> norh_gysy_inv,fi17,fi34,delta,fv17,bbin,nv,theta,/assumebb ,omega,tau $<$CR$>$
IDL> norh_gysy_inv,fi17,fi34,delta,fv17,nvin,theta,bb,/assumenv ,omega,tau $<$CR$>$
注意:画像の場合は事前にビームサイズをそろえること (3.5.8節参照)。



Takaaki YOKOYAMA 平成12年10月25日